小説パパ スピンオフ企画第1話 おばぁちゃん

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ウチのおばぁちゃんは73歳に成るが至って元気である。てくてくとちゃんと歩くし何処かが痛いという事も無い。十分な栄養学を理解しているので、不足する野菜はおかずを工夫しているのが最大の要因か。妻の咲江とも上手くやっており、咲江には社長夫人としての仕事もあるので、家事の分担は上手く出来てはいると思う。

おばぁちゃんは朝4時からの松平健の暴れん坊将軍を楽しみにしており、それに合わせて起床して、それを観てから朝飯の支度に入る。朝飯は7時からなので、その間に栄養満点の朝ごはんとお味噌汁とおかずを作る。作りながら食器の洗浄なども済ませてしまうので、食後には食器しか残らない。食後にササっとかたずけてしまうので料理の腕は達者だ。

昼は掃除と洗濯とお昼寝とを済ませ、夕飯の買い出しに行く。おかずは咲江と交互に買う事もあるのだが、基本的にはおばぁちゃんが済ますことが多い。

おばぁちゃんの知り合いと言う人を俺は直接は知らないのだが、やはり同世代の御近所さんと話す事もあり、その度に何かしらに感化されてくる。そしてある日の晩に俺にこう言ってきた。「梅沢富雄のショーが見たい。」「良いよ、見に行って。いつあるんだい、東京だよね?」咲江がパソコンを観て行った。「貴方来月あるけど全席ソールドアウトよ。」「おばぁちゃん、誰かに何か言われたのか?」

「良くスーパーで会う人が面白いんで毎回行っているって言ったんだよぅ。で、私も1度位見たいと思ったんだけど、ファンクラブの人の方がイイ席が取れるって自慢してたんだよぅ。1度位あの人よりいい席を取って見て見たいんだよう。」

「話は判った。俺の知らない所でおばぁちゃんを虐めたバカがいたんだな。良く判った。俺が無理矢理取ってやる。おばぁちゃん誰かと一緒に行きたいのかい?」「一人でいいよう。」じゃぁ案内係として、先代の頃から働いている克さんを付けるから、御土産とかそういったことは克さんに言いなよ。」「いいね?」おばぁちゃんは、うん、うんと頷いた。

何処のバカだか知らないが俺のおばぁちゃんにつまらん自慢などし腐って、見ていろ。関係者席を取ってやる。俺は、スマホから広告屋に電話した。「あ、もしもし広告屋?今話せるか?何話せない?じゃぁもうお前の会社は使わないぞ。それでも良いんだな?じゃぁ切るからな。」ぶち。つーつー。

どれタバコでも吸って折り返しの電話を待つか。。。お、掛かってきた。「お前電話出れるじゃねぇかよこのヤロー。良いかメモを取れよ。今回の東京である梅沢富雄のショーの席の特上の席を2枚取れ。どんなことしても取れよ、席が無かった来賓席を2つ作れよ、ウチのおばぁちゃんが見に行くんだからな。下手こくなよ、必ずやれよ、良いな。あと取れたら電話しろ。判ったな、じゃぁ切るぞ。」ぶち。つーつー。

「おばぁちゃん、取れそうだからね、楽しみに待っててね。もしまた言われたら、私は関係者席で観ますと言ってやれ。」

咲江はこの力技を苦笑いで済ませてはいた。

おはぁちゃんはニコニコ顔で「ありがとう親分」と俺を呼んだ。

「おばぁちゃん、俺は社長で家長なんだよ。そんなことなら、もっと早く言えば良いんだよ。これからはそうしてね。」

これ位の無理が通らなくで社長などとは名乗れはしないよ。

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